みっしょんいんぽっしぶる

俺は今ジュンク堂の前にいる。何故かと言えば数分前、


「ちょっと僕の初恋を君に捧ぐを買ってきなゴミ虫が」


とＳＭ女王様もとい妹に踏まれながら命令されたのでやむなく現在の状況に置かれているのである。
おまけに１００円くれるとくりゃ行くしか無いじゃないかと来たわけだが…


少女マンガコーナーに来た瞬間足が竦むヘタレ光臨

何故だ！！何故ハルヒの前には平然とたってにやにやできるしななついろドロップスとかじろじろ見る俺が僕君なんかに動揺しているんだ！！
俺は君望のライトノベルを店員に場所を聞いてまで購入した男だぞ！！恥ずかしいなどと言う感情は…悲しいかなある。
それに君望買ったのはゲーマーズですよ。ジュンク堂じゃないのよ。無理だよマジで。こんなことなら１００円などに流されるんじゃなかった…


しかしいつまでもダラダラもしてられないのでやむなく侵入。まず一番最初に見える少女マンガコーナー…はスルーしてその奥にあるライトノベルコーナーに無事到着。
しかし！！このあとどうすりゃいいんだっ！？
くそっまだＢＬコーナーの方がダメージすくねえぜ。もうこのままアクマのひみつ（ＢＬ）でも買って帰りたい衝動に駆られたがそれの方が痛い。やらないかでも探してやろうか。

どうしようどうしよう…




こうなったら…




ひたすらにさり気なく買うしかない！！
まずさり気なく文庫版コーナーに侵入。さらにブララグなどを物色しつつはっと振り返る。

すると目の前には僕君が。

おっとかいいながら、いや言ってはいけない。…食いタンまで来た…見た瞬間的確に頼まれた巻だけを手に取りすぐさまレジに向かう。そして図書カードを速やかに渡し、袋に入ったマンガを受け取り早々に立ち去る。これらの一連の行動をスムーズかつ迅速に行わなければならない。
さっきから横の高校生が不振そうに一心不乱に携帯に向かう俺を見ているがもはや気にしてなどられ無い。行け！！行くんだ俺！！今なら…あいつら帰れよ！！…やるしかない！！俺は男だ！！
俺には出来る。
俺には出来る。
俺には出来る。
俺には出来る。
俺には出来る。


よし、連中も立ち去った！行けェ！


…


よっしゃ！！討ち取ったり！！よしよし若干レジが並んでいたという誤算があったものの俺は勝ったんだ！！

長く…そしてつらい戦いだった。
失うものが多すぎた。
これで俺は一般人より更に遠のいたと言えよう